反復強迫観念


 

ピプノセラピーには退行催眠というテクニックがありますが、記憶を思い起こすことで感情を引き出し、癒しがおこります。

なぜこのような癒しがおこるのかを説明します。

 

まずは、アメリカの精神科医ブライアン・Ⅼ・ワイスの著書【前世療法2】から引用したものを紹介します。

 

ここから引用

 

『反復強迫観念』とは、フロイトの造語ですが、過去に起こった、苦痛を伴う感情的な体験を、繰り返し再現しようという、抑えようのない衝動のことをいいます。

英国の精神分析医であるアーネスト・ジョーンズは、「精神分析に関する論文(1938年)」の中で、この反復強迫観念を次のように定義しました。

「それを行っても快楽が得られるかどうかはまったく関係なく、以前の体験や状況を繰り返してしまう盲目的な衝動」

つまり、その行動がどんなに有害で破滅的であっても、その人はそれを繰り返さずにいられないように見えます。

 

フロイトはその原因となった最初のトラウマを意識化し、解放し(このプロセスを精神科医は浄化作用と呼ぶ)、その時の感情と学んだことを統合すると、非常に効果があることを発見しました。

 

ここまで

 

難しく感じますが、簡単に言うと、

『人は未解決の出来事を解決するまで、その状態を自分で引き起こす』

ということになります。

 

なんだか、納得したくないようなことが自分の中で起こっているわけですが。。。

しかし、これを解消するには退行催眠が理にかなっていることがお分かりいただけましたか?

 

また、無意識(潜在意識)は【変化を嫌う】性質もあるため、新しいことへの挑戦よりも現状維持になりやすいんですね。

 

退行催眠で、制限や恐怖などを取り除いた後は、暗示や自己催眠で『こうなりたい!』『やってみたい!』に向かわせることが可能です。

 

 

ヒプノセラピーのテクニックは他にもありますので、ご覧ください。

 


暗示の効果


無意識は、言葉をそのまま受け取ります。

肯定的な言葉も否定的な言葉も区別できない性質があります。それによりイメージし始め、信念や信条に理にかなっているかを判断し(認識)、行動します。

 

日常生活において、やりたいと思っているけどできない場合、何が頭に浮かびますか?

あるいは、どんな感情が出てきますか?

 

もし、「失敗したらどうしよう」や、「自分にはできないから」などの気持ちがあるとします。

その考えや気持ちは以前の失敗した体験からきたものである可能性がありますよね?

それを考えるとさらに、「失敗したイメージ」が頭に浮かび、強化されます。

そして、行動できなくなります。

パソコンで「なぜできないのか?」を検索すると、「できない候補」が出てくるように、否定的な言葉は言ったり聞いたりするだけで、イメージを作り出し現実化しようとします。

 

では、やってみよう!と思ったとき、だれかに「これできるかな?」「どう思う?」と聞いたことはありませんか?

相手から、「大丈夫だよ!できるよ!」だったり、「わたしは大丈夫だったよ」的な成功体験や励ましを受けると、やる気になってきませんか?

これもパソコンで例えると、「どうしたらできそうか」で検索すると「できそうな候補」がたくさん見つかるので、そこからできそうなものを探していくのです。

 

 

今まで、あなたのうまくいかなかったことや苦手だと感じていることは【聞く・見る→イメージする→不快→行動】になっていませんでしたか?

 

 

あなたのうまくいかなかったパターンを振り返ってみてください。うまくいったことも振り返ってみてください。

『心の在り方』『思い込んだこと』が現実になっているということになります。

しくみは理解できましたか?

     

 

ヒプノセラピーは、まず暗示の前にあなたがどうなりたいか、どうだったら安心なのかをカウンセリングでしっかりと聞き出します。

自分の頭の声(顕在意識)、心の声(潜在意識)と向き合います。自分自身をよく知るためにとても大切なワークです。

あなた自身が自分の感情や考え方を知らなければ、望んだ方向に向かっていくことができません。ぜひ、向き合ってみることをオススメします。

 

 

そして、肯定的な暗示をいれるためにはイメージも肯定的でなければなりません。

このイメージとは、五感に集中させた体感イメージです。

日々、潜在意識に良い部分を受け入れる為の訓練も必要になりますが、

ヒプノセラピーはセラピストがどうにかするのではなく、あなたにも参加してもらわなければ、成立しづらいのです。

奥が深いですが、一緒にトライすることで効果を感じることができますよ!