意識と無意識


画像A
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意識( 顕在意識 )

意識全体の10%を占めている。

意識できる部分や自覚してやっていること、考えていることなどの部分。

「次はあれをしよう」「こうしたほうがいいかな」など頭で考えて行動していることと認識してみてください。

 

無意識( 潜在意識 )

意識全体の90%を占めている今は意識していない意識。

意識はしていないが(自覚していないが)絶えず働いています。

経験したことのすべてを、蓄えておく倉庫。経験や学習、反射的な作用を司る部分。

顕在意識のように分析的ではなく、限定されていない。無意識的にやっていること、感じること。自覚していない感情や信念体系。

 

呼吸や瞬き、創造的なアイデア、恋愛などもこの部類です。

先ほど説明した意識と無意識の性質のほかに、もうひとつ重要な役割をしている部分があります。

画像B
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クリティカルファキュリティー

(判断のフィルター)

 

画像Bの意識(顕在意識)と無意識(潜在意識)の間にある赤い部分を見てください。

これは物事を判断するフィルターです。

6~7歳頃から形成され始め、12~13歳頃に完成します。

 

人は現実をフィルターを通して認識します。

普段は判断のフィルターがかかっていて、運転、テレビ、映画、集中している状態(催眠状態)の時には、判断のフィルターが薄れてきている。

というような解釈をしてみてください。

これが催眠状態

 

リラックスして集中力が高まった状態になると、①意識(顕在意識)と③判断のフィルターの働きが弱まっていき、②無意識(潜在意識)に

暗示(言葉やイメージ)を受け入れやすくなったり、五感を伴った記憶が思い出されやすくなったりします。

この状態が催眠状態です。人は一日に何度も画像Bのように、催眠状態に出たり入ったりしているんですね。しかも、自覚なくです。

判断のフィルターの働きが弱まったからと言って、意識がなくなることはありませんので、安心してくださいね。

 

ふだん私たちが頭で考えている①意識(顕在意識)は、多くを占めていると思いきや、実は10%しか使っていなかったのです!

 

それでは、あなたも知らない間に体験しているであろう催眠状態の例をあげてみますね! 


こんな経験ありませんか?


 

 

あなたはアクション映画を観ているとき、実際にはフィクションだとわかっていながら、ハラハラドキドキしたりしませんか?

作りものの世界なのに、なぜでしょう?

 

集中して映画を観ていると、判断のフィルターの働きが弱まっていき、だんだん催眠状態になっていきます。

意識(顕在意識)はフィクションだとわかっています。現実にこんなことあるわけないと。

しかし、無意識(潜在意識)は、現実と非現実の区別がつけられないのです。

観たまま、聞いたまま、感じたまま、そのまま受け取ってしまうのです。

そして、体験したものが貯蓄されているので(記憶の倉庫)、感情も自然と出てきてしまいます。

身体的反応をも引き起こします。手汗をかいたり、心臓が高なったり、身構えたり。

 

いくつか例を出してみますね。

音楽を聴いているとき。カラオケでもライブでもいいでしょう。

歌詞に引き込まれ、自分の中の世界観に浸りますね。この曲懐かしいなぁ。あのときこんな出来事があったな。この人たちとよく遊んだな。

など、そういう気持ちになったりしませんか??

これもまた、同じ原理です。

 

ほかには、梅干しを見ると唾液がでてきたり、友達が黒板に爪を立てて、悪い笑顔を浮かべながらこっちを見ていると、とっさに耳を塞ぐ

動作をしたり。

これが無意識(潜在意識)の性質です。

 

そして、無意識による行動パターンは習慣化している

 

・朝起きて一番最初にトイレへ行く⇒洗面所で顔を洗う

・毎日どちらか決まった方の足から靴を履く

・自宅⇔職場間の道をぼんやり運転していてもたどり着く

 

ほんの一例ですが、毎日頭で考えなくても無意識的にやっている行動ですよね?

 

 

ヒプノセラピーはこの性質を利用します‼

 

つまり、悩みの原因に置き換えて考えてみると、

【高所恐怖症の場合】

 

潜在意識下にある過去の体験により、高いところに行くと、怖いと思ったなんらかの出来事、きっかけが呼び起こされます。

そうすると、足がすくんだり、汗が出てきたりする。といった感じになります。

 

ヒプノセラピーでは、幼い頃やそれよりも前の時代(前世と言われている時代)に何かしら怖いと思う出来事があると考える場合には退行催眠をします。

そこで、原因を知り、これからはそんなに怖がらなくても大丈夫だという暗示を与え、恐怖心を和らげます。

退行催眠をしなくても暗示で改善されてるケースももちろんあります。

ここでいう暗示は、セラピストの価値観ではなく、本人の納得いく安心できるもの、受け入れられるものに限ります。

 

テクニック体験談も参考にどうぞ。

 

マインドコントロールの誤解

信念・信条について

 

これは、例えばテレビの収録で、芸人さんが催眠術師に『3つ数えるとあなたは猿になります』とか『周りの人は服を着ているのに、あなただけ服を着ていません』などと言われた場合。

芸人さんの信念・信条が、「テレビに長く映りたい!おいしい思いがしたい!」となっていれば、催眠術師の言うことを聞くのです。しかし、テレビの前でそんなことしたくない!という信念・信条があれば、ハッキリと拒否するようにできているのです。

 

催眠状態であっても、信念に反してやりたくないのであれば、相手のいいなりにはなりませんし、無意識は素直なので、より強く拒絶したりします。

催眠で他人をコントロールすることなど、できないのです。

腕のいい催眠術師や催眠療法士でも難しいでしょう。

 

マインドコントロールとは、本来自分で自分をコントロールするものです。

 

しかし、私たち多くの人間は、知らない間にネガティブな思考や感情がプログラミングされているのは事実です。

親の言うこと、上司の言うこと、恋人や友人を気にして更に自分より他人思考になっていることもあります。これもひとつの暗示です。

ですから、悲しいことや厳しいことを言われても、自分の感情や思考をしっかり持ち、いいマインドコントロールをしていくことを目標にしています。

これから起こることを予測できません。いきなり辛い現実が起こることもあります。

その中で、現実を生きやすくしていくために、捉え方の方向性、悩み解消や苦手克服、障害となっている感情の解放ツールとして活用していただきたいのです。

これまで論理的に説明はしてきましたが、ヒプノセラピーは感覚的に体感していくことが大切です。

 

次のページで、だんだんわかってきますよ!